相続対策が本当に必要か(1) 相続税額を算出するルールから考えよう
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生前に、贈与などの相続対策が必要かどうかは、ある程度の知識武装が欠かせません。
細かいことは置いておきまして、最低限知っていると役に立つこと中心に、何回かに分けて書いていこうと思います。
相続税はどう計算するか
本当にザックリですが、次のような流れです。
- 相続人(※2)別に、もらった相続財産などを合計します。
- 相続人別に、1の合計額から、被相続人(※1)からその相続人が引き継いだ債務などを控除します。
- 2を合計します。
- その合計額から基礎控除額を差し引いて、
- 4の差し引き後の金額が0またはマイナスとなれば、納める相続税はありません。プラスとなれば、納付する相続税を計算します。
基礎控除額
3000万円+600万円×法定相続人の数 です。
たとえば、被相続人(Aさん)に、配偶者と子供2人がいる場合は、法定相続人の数は3人。
基礎控除額は、4800万円となります。
相続対策が必要かどうか
上の例で考えると、Aさんは、自分の財産が4800万円を超えるようなら、存命のうちに相続対策をしても良さそうです。
(もちろん、自宅やその土地、その他の財産をどう評価したらいいか分からないとは思いますが。)
たとえば、たまたま広い畑を持っていたために「相続対策にマンションどうですか?」なんて営業を受けたとしましょう。
そのときに、まったく何も知らないでいると、不安感ばかりをあおるような営業トークに乗ってしまいそうです。
でも、相続税がどう計算されるのか、ザックリとでも知っていれば、
- 自宅、自宅の土地、畑、貯金など、全部足して4800万円も価値はない
- 全部足せば5000万円くらいかも知れないが、ローンを組んで払う利息のほうが大きいのでは?
と考えられるかも知れないですよね。
[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]マンションを建てるためにローンを組みます。そのローンを相続人が引き継げば、引き継いだ額を相続財産の評価額から差し引くことができます。「借金を意図的に作って相続税を減らしましょう」というのが、相続対策としてのマンション経営です。[/speech_bubble]
マンション経営について
先月もマンション経営について、ちょっとだけ書きました。
わたしも、ほとんどの税理士の意見と同様、相続対策として安易にマンション経営を選んでしまうことには「ちょっと待った」と言いたいです。
ここで詳しく書くことはしませんが、よく聞く「ローリスクローリターン」とは言えないものだと思っているくらいがいいと思います。
[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]立地条件によりますが、「ハイリスクノーリターン」ともなり得るものです。相続対策は、ほかにいくらでもやりようがあります。[/speech_bubble]
まとめ
- 相続税の基礎控除を知っておきましょう。
- 不動産会社の相続対策に安易に乗らないようにしましょう。
【編集後記】
恵方巻の影響で、コンパス(方位磁石)アプリがダウンロードランキング上位をずいぶん占めていますね。
わたしも食べましたが、南向きでした。
昼食として食べたので、何も考えず。(^_^;)
【昨日の一日一新】
- プロフェッションジャーナル
- バイオハザード7、1時間超