ニガテを “半分、強い” に。山梨県中央市の税理士

青汁王子誕生日おめでとう。出国税のはなし。

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2023年3月29日は青汁王子こと三崎優太さん34歳の誕生日でした。
ゲストを招いてのYouTubeライブがありまして、そこで盛り上がった「出国税」のはなし。
これについて以下書いていきます。

 

出国税とは

日本の税金の1つに「出国税」(国外転出時課税制度)と呼ばれるものがあります。
2015年7月1日から始まった税の制度で、

1. 1億円以上の金融資産をもったまま海外移住すると、
2. 日本で金融資産を手放してから出国したとみなされて

日本の税金(このケースでは所得税)がかかります。
もちろん「もうけ」に対してかかりますから、出国時にマイナス(損)だったらかかりません。
(ゼロでもかかりません)

【金融資産とは】
●株
●公社債
●投資信託などの有価証券
●未決済の信用取引
●未決済のデリバティブ取引
など

 

なぜこんな税がかかるのか

そこで思うのが、なんでそんなことするの?…と。
手放した(現金化した)わけでもないのに税金をとるというのですから、たまったもんじゃありません。
特に、無税の国(あるいは税が安い国)に移住してから売ってやろう!…なんて思っていた人には。。

はっ!そこだ!(白々しいw)
…という訳でして、そこが問題なのです。
日本に住んで日本で買っていた金融資産。いざ売るときには海外。
それでは日本に税金が残りません。

まぁあれです。
金融資産もち(≒お金持ち)な人たちがこぞってこれをやっちゃった結果、できた税の制度なんですね。

 

かからない場合

以上のとおり、問題となるのは「海外で売って日本に税金を納めない」こと。
だから、日本を出る時に売ったていで納めてもらいますからね… というルールができました。

じゃあ、近い将来に日本に戻ってくるし、海外で売らなければいいよね?
という場合はどうなのか。
はい。かかりません。(白々しいですw)

5年以内に日本に戻るよ!
…という前提で、出国する前に「納税管理人の届出書」を税務署に提出。
出国時に売った場合の確定申告をして、
納税額に見合った担保を国に提供して、
最長5年、納税を猶予してもらう流れです。

他に「継続適用届出書」や「延長届出書」の提出も必要。
ちょっと大変ですねえ。。

 

相続や贈与にも

最後に「相続」「贈与」についてもちょっとだけ。
青汁王子のYouTubeライブでは出ませんでしたが、相続・贈与にも出国税の考え方が適用されるケースがあります。

たとえば、亡くなった人の金融資産を海外在住の孫などが相続する場合。
出国税(国外転出時課税)がなければ、
相続した後に海外で売却→現地で現地の税金がかかる(日本は税金をとれない)
ことになります。
贈与もいっしょですね。

海外で相続した人・贈与された人が、5年以内に日本に戻ってきた
…などの理由があれば、出国税を取り消してもらうことはできます。

Writer|田中雅樹(税理士)

●担当者はタナカ本人。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当(2019年4月~)
●FM-FUJIラジオ出演(1年に1回ペース)、ブログは毎日。

 

昨晩記

青汁王子のYouTubeライブ、なんだかんだで4時間ほど見てしまいました。
ゲスト10人も呼んで、お酒飲みながら話をして、スーパーチャットも入るし、きらびやかな世界の人だと思うのですが。
王子はずいぶんと悩みを抱えている様子。
今更ながらに、傍目じゃわからないものですね。

今日のラジオ

●火曜キックス(後半)
●角田龍平のメモリーガル

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