預かった消費税の益税が問題だからインボイスが正しいのか
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2023年10月1日スタートの消費税インボイス制度。
いまだに「預かった消費税を納めるのは当然」「零細事業者イジメである」という議論に答えが出ない感があります。
(だからと言うわけではありませんが、以下、好き勝手書きます)
インボイスは現免税事業者だけの問題ではない
インボイスというと公正取引委員会とか下請法が出張ってきて、やれ「下請け叩きはダメだ」とか「適格請求書発行事業者になることを強要してはダメだ」とか。
たぶんですが、いくらそんなことを書いたって効果はのぞめません。
…という具合に、インボイス前「免税事業者」にばかりスポットが当たっているインボイス前。
しかし実のところはそれだけでなく、昨日にも似たようなことを書いたのですが、免税事業者を仕入先・外注先にもつ事業者(法人、個人)だって頭の痛い問題です。
【昨日の記事】インボイスあれこれで知っておきたいこと。
仕入先・外注先が2023年10月に間に合うように登録。。
してくれることの期待はせず、インボイスの開始後、ひとまずは様子見の見送りをする…。
という事業者がけっこうあるのではないでしょうか。
(とりあえず3年間は8割の仕入税額控除ができますので)
8割控除の経過措置、その後
その3年が過ぎた後、免税事業者を仕入先・外注先にもつ事業者はどうするのか。
さらに3年の「5割仕入税額控除」が用意されてはいますが、さすがに厳しくなるでしょう。
経営者が高齢であるなどの理由があれば、廃業が頭をよぎります。
もしかすると
「2026年に廃業するから、今のうちから承知しておいてくれ」
なんて話がすでに出ているかもしれません。
田中はインボイスに反対なのか
インボイスという制度に反対かどうかと問われれば、「今ではない」と思っています。
だって今、コロナで大不況じゃないですか。
だいたいわたしが20代のころから日本の世はすでに不況で(だいたい不況で)、コロナ禍で最悪。
コロナ前からインボイス制度は予定されていましたが、理屈はともかく、増税につながる改正であることに疑いの余地はありません。
「諸外国でインボイスは当たり前だから」という意見がありますが、その諸外国って日本みたいに消費税が高くないんですよね。
北欧で25%とかいう消費税がありますが、食品など生きていくことに関わる軽減税率はめちゃくちゃ安いです。
インボイスから話がそれてしまいますが、海外からみた日本の消費税はかなりキツく見えるそうですよ。
所得拡大促進税制?
今や世界でもけっこう安いほうになってしまった日本の会社員の給料。
お上は大企業などのせいにしているようですが、税金が安くなる以上の出費を強いる「税制」が機能するはずありませんて。。
で、国防費が必要だから増税?
ひとまず棚上げとなったようですが、一度話が出ちゃったらいつか始まってしまうのでしょうね。
Writer|田中雅樹(税理士)
●担当者はタナカ本人。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当(2019年4月~)
●FM-FUJIラジオ出演(1年に1回ペース)、ブログは毎日。
本日記
昼ころまで雨。よく降りました。
これが雪だったらかなり積もったでしょうね。
今日のラジオ
●火曜キックス
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