『達人』は開発陣を残してぜんぶAIに代わってくれ。

 

「達人」というソフトがあります。
ダウンロード版を選択しても、使えるまで7日は必要です。

ネットで手続き▶（1週間）▶使用開始

 

達人ダウンロード版

ソフトウェア（アプリ、ゲーム）には、パッケージ版・ダウンロード版 という、2種類の買い方が用意されています。
ダウンロード版のみ、ということもあります。

「ダウンロード版」については、その名のとおり、ネットでダウンロードして（インストールして）使ってくださいというもの。
パッケージはありませんが、ネット上でクレジットカードなどで決済してすぐ使えるというのが利点です。
使ってみて気に入ったら買ってください等、後払いということもあります。

しかしこの「達人」というソフトは違いました。

ネットで申し込み（ダウンロード版を選択）
▼
翌営業日に電話がかかってきて確認
▼
5営業日以内にライセンスを郵送する
▼
ライセンス到着後、ダウンロード→インストール
▼
支払いは振り込み

なんということでしょう。
匠（たくみ）もビックリな「達人」使用までのフローです。

5営業日「以内」は、【5営業日目】だと思ったほうがいいです。

体験版も同じ流れ

「体験版」は買っていませんが、やはり5営業日以内に郵送で何かしら送られてくるとのこと。
何がどうなればこういう発想になるのやら。

ダウンロード版を提供するな

そもそもこんな提供の仕方しかできないのなら、ダウンロード版なんて提供してはダメだと思うのです。
【5営業日以内】という表現にも首をかしげてしまいます。
だって、4営業日までに送る意志が感じられませんから。

そもそもネットで売ることが間違っています。
自社サイトも持つなと思います。
あるいは問い合わせの窓口専用にしろと。

早く使うには

おそらく一番早いのは、Amazonの在庫（パッケージ版）を買うことです。
もしかしたら発送元はAmazonじゃなくて、メーカーで、同じ流れを踏まないとダメかも知れませんが。
自己責任でお願いします。

AIに置き換えられる税理士

「AIに取って代わられる」と言われて久しい税理士。
その仕事をしている1人の者として「達人」に思うのは。

反面教師にもならない売り方だなって。

しかしそんな事を言って、実は自身がそうなっていないか。
外から疑いの目を向けられるような悪習慣（悪慣習）がないか。
たびたび俯瞰する必要はあるでしょう。

「受注」から「提供」まで

売り手にとっての「受注」から「提供」は、買い手にとっての「購入」から「使用」です。
買ったのにすぐ使えない。。
なんてことになれば、他に選択肢がない限り、次はありません。

完成した商品・製品を売る仕事であれば、受注から提供にかかる時間は限りなくゼロに近づける。
建築業やサービス業など、買い手のニーズに合わせて提供するものであれば、提供する日・完成する日など、時間をキチンと示す。
災害や、今般のコロナという事態は別対応で。

提供する側は、購入者になったときに感じたことを忘れてはいけません。
身を持って経験できる、かなり大きな、貴重なサンプルです。

Writer｜山梨県の税理士 田中雅樹

●税理士試験・税法合格科目：法人税法、消費税法、相続税法、国税徴収法
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当（2019年4月～）
●他にもFM-FUJIラジオ出演、ブログなどを通じ、身近な税を分かりやすく届けている