税務署の中心で裏金と叫ぶ。-懐に入ったら所得税-

 

税務署を訪れた納税者が声をあげたとか。
「不公平だ」とか、そんな感じに。
例のキックバックを収支報告書に記載しなかった議員のことですね。

 

盗んだお金にも所得税

日本の所得税の立場は「懐（ふところ）に入ったら課税」。
「入った」経緯はどうでもよく、たとえば窃盗で得たお金などにも所得税はかかります。
（実際に納めるかどうかは別の話）

そんな訳ですから、裏金というものが個人の懐に入れば、その人はその裏金の額を確定申告書に記載しないといけません。

 

パー券キックバック裏金は雑所得らしい

ネット記事などによれば、騒ぎになった「裏金」は雑所得で確定申告すべきもの。
…ということは、雑所得が20万円以下なら確定申告は不要です。

というわけで不記載の裏金をポケットに入れてしまった議員の皆さま！
裏金が20万円以下なら大丈夫かもしれません！ｗ

 

不公平でも確定申告はする

しかし不公平ですよね。
そこには大いに賛同します。
でもですね、文句を言ってやるためには自身は潔白でなければなりません。
税務署の真ん中で叫びつつも、自身の申告は粛々とやってまいりましょう。
国税庁のボスは財務省ですから御上に頼ってもダメでしょうが、議員個々人にはグサグサくるはずです。

Writer｜田中雅樹（税理士）

●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当（2019年4月～）
●FM-FUJIラジオ出演（1年に1回ペース）、ブログは毎日。