美容整形代、医療費控除の対象になりません
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踊る大捜査線・青島刑事の名文句
「レインボーブリッジ閉鎖できません!」
の調子で読み上げていただきたい今回のタイトル。
国税職員が美容整形代を含めた約1000万円を医療費控除として確定申告書に記載し、167万円ほどの不正還付を受けていたことが発覚しました。
美容整形代はダメ
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が基準額を超え、かつ、確定申告することにより、その超えた分の医療費が所得から差し引かれて税金の一部が還付される制度。
で、その医療費ですが、医療費っぽくても含めてはいけないものがあります。
その代表格が美容整形にかかるお金。
歯並びが悪いことで健康を害する可能性があるからする歯科矯正は医療費控除の対象となっても、見た目を直したくてする歯科矯正は対象外なのです。
いったんは通ってしまった
この国税職員、家族分についても架空の医療費をもった内容で確定申告していたとか。
いずれも修正申告に応じ、本税と合わせて加算税などの追徴課税も納付したようですが。
共同通信のネット記事によれば、いったんはこの国税職員に還付金が支払われたみたいなんですよね。
税務署の忖度があったのかも
確定申告書の提出先は、住所地を管轄する税務署です。
この国税職員もそれは変わりません。
税務職員だからって他に特別な窓口があるわけじゃありません。
ので、税務署の職員がサラッとチェックはするはずでして。
医療費控除の欄に1000万円を超えるような金額が入っていたら「ん?」と思うはずなんですけどね。
「ん?」と思えば、電話連絡して事情を聞くという行動に移るはずです。
そうならなかったのは、国税職員だということが申告書から分かって、それでチェックが甘くなっていたのか。はたまた忖度があったのか。
ちなみに職員は懲戒免職となっており、大きすぎる代償を支払う羽目になっています。
Writer|田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当(2019年4月~)
●FM-FUJIラジオ出演(1年に1回ペース)、ブログは毎日。
本日記
最高気温30度くらいだとそれほど暑いとも思わず。
いちおうまだ6月であることを考えると怖くもありますが、なんとか昨年並み以上というのは避けてほしいところです。
(若干の未満もつらい)
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