検索窓のオートコンプリート「税金はゼロにする」は選挙だった。

 

Twitter検索などで「税金」と入力。
世のSNS利用者たちが税金に対してどう考えているのか、覗いてみることが筆者の習慣になっています。

見つけた「税金はゼロにする」は、これから都議をめざすと思われるかた発でした。

税金がゼロ？

2021年6月1日現在、税金をゼロにする方法といえば

• 税額控除でゼロ
• 税率をかける直前の所得がゼロ以下
• 納税猶予の特例などで当面ゼロ

ということになるでしょうか。
税率は0ではありませんから、ザックリいえば、もうけ（所得）がゼロということになります。

税率がゼロ？

もし今後、税率がゼロとなって、日本から税金という概念が消えたら。。
たとえば『モナコ公国』のように、国はホテルなどを経営して、お金を得なくてはなりません。
家・土地もちからは賃貸料が引っ張れないので、個人も法人も「不動産を所有できない」みたいな法律になってしまうかも。。

というか、そうしませんとねぇ…。

警察・消防、市区町村役場が維持できなくなって…
道路もだし、学校の授業料なども爆上がり。
社会保険料などに波及すれば、医療費爆上がりしちゃうでしょう。

安いに越したことはない「税金」

税金が安いに越したことはありません。

昨今ですと法人税率は減少傾向にあります。
優良な国内企業が外に出ていってしまうことを防止するためであると、そんな風に言われています。

代わりに高くなったのが消費税率で、相続税の基礎控除が4割減ったのもそうでしょう。
結局のところ、どこかで穴を埋めないとならないわけでして。

最終的には「お金もちだけが住める場所」になってしまいそうです。
あらゆる行政サービスが撤退を強いられちゃいますから。。

無税の国となるには、過去との決別、価値観の崩壊ということになりそうです。
額面どおりに受け入れるには、テーマが巨大すぎます。。

Writer｜山梨県の税理士 田中雅樹

●お客さまの担当は開業時よりすべて所長（タナカ）が行うスタイル。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当（2019年4月～）
●FM-FUJIラジオ出演（1年に1回ペース）、ブログは毎日。