全経法人税法|受取配当等の益金不算入
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第3回は「受取配当等の益金不算入」です。
【前回】全経法人税法|収益認識のキソ。
考えかた
会計の考えかたでは、配当金は収益です。
現金xx/受取配当金xx
一方法人税法では、ぜんぶを益金とするのは違うのでは?
という考えかたをとっていて、受取配当金の全部 or 一部を益金としないことにしています。
そのように考え、そのような結論をとるのは、
法人税をかけた残りのお金を配当し、その配当金に、また法人税(所得税)をかけるのは違う
と考えかたからなのです。
受取配当金を4つに分ける
「全部 or 一部」と書いたとおり、受取配当金の全部を益金に算入しないのではありません。
では不算入となる配当金をどう計算していくのか、ここでは見ていきます。
最初にすることは、配当金の元手である株式を4つの種類に分けることです。
その4つの種類を1つずつ見ていきましょう。
1. 完全子法人株式等
A社の配当計算期間にわたって、A社との間に完全支配関係がある場合。
A社の株式のことを『完全子法人株式等』とよびます。
2. 関連法人株式等
B社の配当計算期間にわたって、B社の発行済株式総数の3分の1超を有している場合。
B社の株式のことを『関連法人株式等』とよびます。
3. 非支配目的株式等
C社の配当金の「基準日」において、C社の発行済株式総数の5%以下を持っている場合。
C社の株式のことを『非支配目的株式等』とよびます。
4. その他の株式等(1から3以外)
上記の「1」から「3」に当てはまらない株式は、『その他の株式等』として区分していきます。
益金不算入となる金額の計算(結論はココ!)
計算式は次のとおりです。
- 完全子法人株式等の配当金
・・すべて益金不算入 - 関連法人株式等
・・受取配当金ー負債の利子※1 - その他の株式等
・・(受取配当金ー短期所有株式の配当金※2)× 50% - 非支配目的株式等
・・(受取配当金ー短期所有株式の配当金※2)× 20%
※1 負債の利子
「関連法人株式等」の受取配当金から控除する負債利子は、
「関連法人株式等」を取得するために要した借入金の利子
です。
とはいえ、「関連法人株式等を買うために負った借入金」と「ほかの目的で負った借入金」をいちいち分けてはいないでしょう。
したがいまして、総資産の内に占める関連法人株式等の割合で按分計算を行って、控除する「負債の利子」を計算します。
※2 短期所有株式
「短期所有株式」とは、
- 配当金の計算期間の末日以前(図の「X-day」。末日を含みます)1か月以内に株式を買い、
- その株式を同末日後(図の「X-day」の翌日)から2か月以内に売った場合の、その株式
のことをいいます。
「その他の株式等」と「非支配目的株式等」は、単純にお金もうけで買うこともあるでしょう。
であれば、そこ(お金もうけ)に益金不算入という配慮は不要です。
ザックリとそのような事情で、「短期所有株式等の受取配当金」については、益金不算入の対象から外れています。
外国子会社からもらった配当金
外国子会社からもらった配当金は、その配当金の95%が益金不算入です。
外国子会社配当等(X)ー Xの5%
→外国子会社配当等の益金不算入額
対象となる外国子会社
配当金の支払い義務が確定する日以前6か月以上、
- 発行済株式総数などのうち25%以上を保有。または、
- 租税条約に基づく持ち株割合以上を保有
していると、その株式は「外国子会社株式」です。
【次回】全経法人税法|税金関係の別表四
Writer|山梨県の税理士 田中雅樹
●税理士試験・税法合格科目:法人税法、消費税法、相続税法、国税徴収法
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当(2019年4月~)
●他にもFM-FUJIラジオ出演、ブログなどを通じ、身近な税を分かりやすく届けている
本日記
『麒麟がくる』、6月7日放送分をもって休止となるようです。
明智光秀が織田信長のもとへ赴く日がいよいよ迫るタイミングで、寂しく感じてしまいます。
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