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全経法人税法|3分でわかる債務確定主義

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法人税法で「損金とはこんなもの」と説明している条文があります。
その中で、
償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く
というカッコ書きが出てきます。(法22条3二)

「債務の確定しないもの」という表現は、「債務の確定したもの」を否定した言葉です。
では「債務の確定したもの」したものって何でしょう~
というのが今回のテーマ。

【前回】全経法人税法|評価損の損金不算入・評価益の益金不算入

 

債務の確定

次の3つぜんぶが、当事業年度の最終日までに満たされている。ならばその債務は、
当事業年度終了の日までに確定した債務である
ということになります。

  • 債務が成立している
  • 具体的な給付原因事実が発生している
  • 対価が合理的に算定できる

冒頭、黒太字で紹介した条文に合わせますと、3つのうち、1つでもクリアできなければ
当事業年度終了の日までに債務の確定しないもの
となるワケです。

それでは要件3つについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。

※ここでは理解を優先するため、「当」事業年度 としました。

1. 債務の成立

「買います」と約束(契約)したことが『債務の成立』です。
口約束も含まれます。

2. 具体的な給付原因事実の発生

●買った物を引き渡されたこと
●サービスの提供を受けたこと

など。
お金(対価)を支払う具体的な理由が出来たことを「具体的な給付原因事実の発生」といいます。

3. 金額を合理的に算定

契約書や請求書など、書面で支払額がハッキリしている場合。
書面に記載されている「金額」が、『合理的に算定された金額』といえます。

まだハッキリしていなかったら、同じ商品・同じサービス の相場などから計算します。
その計算が可能であれば、求められた金額は『合理的に算定された金額』といえますね。

全経では1級のハンイ

以上、「債務確定主義」について書いてまいりました。
全経法人税法1級を受験するなら、3つの条件、しっかりおさえましょう。

債務の確定とは?
と聞かれたら3つの要件を書く。これで得点できますので。

【次回】全経法人税法|「益金の額」を分解して考える。

Writer|山梨県の税理士 田中雅樹

●税理士試験・税法合格科目:法人税法、消費税法、相続税法、国税徴収法
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当(2019年4月~)
●他にもFM-FUJIラジオ出演、ブログなどを通じ、身近な税を分かりやすく届けている

 

本日記

朝晩は涼しくも、日中はかなり夏の様相を呈してまいりました。
スポーツクラブの営業がいまだ許されていない。だから自宅内で体を動かさにゃならん。かつ暑さを避けるには…
なんて悪い流れで難しく考えてしまいましたが、早朝に運動するだけでアッサリ解決。
手段はステッパーです。読書しながらです。
「DaiGoさんのパクリですか!」
と誰にも言われていませんが、運動しながら読書(勉強)は2013年からやっています。

昨日の1日ひとつ

  • 水まんじゅうバナナ
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